2010年5月アーカイブ

★★★★★:かみまみた

 怪異に巻き込まれ体質な主人公が、色々な怪異に取り付かれた5人の女の子を助けていくお話。アニメがとても良かったので、原作の方も読んでみることにしました。で、これがまたとても良かったです。
 西尾維新さんといえば、実は昔、戯言シリーズを買って読もうかと思ってた時期もあったんですが、売れっ子作家っぽい雰囲気が感じられるのが何故だか気に食わなくて(笑)買わなかったこともありまして。今考えると、もったいないことしたもんですね。読んでおけば良かった。この人面白いかも。

 ラノベがアニメ化されるときって、原作を先に読む方がいいかアニメを先に見る方がいいのかってのを考えちゃうんですが、今回に関してはアニメが先で正解だったかなーという気がします。アニメ、面白かったし、原作を忠実に再現するタイプなんですけど、それでも、原作を読んでから見ると「あれ?」と物足りなくなってしまいそうです。尺の問題もあるんでしょうけど、会話がかなり(感覚的には半分くらい?もっとかな?)の部分、削られちゃってるんですよね。原作は、とにかく面白会話が多いです。阿良々木さんと戦場ヶ原さんが星を見に行ったちょっと感動的なあのシーンすら、ギャグまみれになってしまっています。化物語って元々、話の構成自体の面白さというよりは、会話の掛け合いの面白さが大半を占めているような感じなので、これが無くなってしまうのは痛いなぁと。物語の進行に必要な部分はアニメでも削るわけにはいかないので、その分より多く、会話の面白い部分が削られてしまってるんですよね。まぁそれでもアニメはうまく台詞やシーンの取捨選択をしてるなぁとは思うんですが、え、これ大切な台詞じゃなかったの?とか、これじゃ説明不足だよなぁ、とか思う部分も多々あります。
 しかし逆に原作は長い!長過ぎ。そりゃアニメ化で大量に削られるわ。高いし。(千五、六百円とか。)もうちょっと短くできるんじゃないですかコレ。大きくて持ち歩きにくいし。いつもページ数を削るのに苦労してるアサウラさんとか、すっごい羨ましがりそうな感じですよ。

 で、こうやって原作を読んでみると、アニメよりもさらに、戦場ヶ原さんの暴言はひどかったんですねぇ。八九寺さんとの会話はもっとずっと楽しかったし、神原さんはよりエロい(そして意外なことになんだか可愛い!)し、千石さんはなにげに愉快なキャラでした。羽川さんは・・・うん、なんだ、切ないなぁ。仕方ないこととはいえ。ていうか阿良々木さんは何故戦場ヶ原さんが好きなんだろう。その辺が、原作を読んでもなおよく分からない。むむぅ。あと阿良々木さんは、後輩達のことをとても大切に思ってたんだなぁってのも感じました。春休み前に「人間強度が下がる」とか言ってた阿良々木さんは、文化祭の頃にはどう思ってたんでしょうね。

 アニメ化物語が好きで、本を読むのが苦にならない人は、原作も読む事をお勧めします。化物語の世界が広がりますよ。文字を追うのが辛い人はやめた方がいいかも(長いので)。ラノベも好きな人なら絶対に読むべき。あと、アニメの思わせぶりな台詞とかオーディオコメンタリは、傷物語が前提になってたりもするので、そっちも読んだ方がいいかもですねー。てか今読んでるんですが。こっちも長い・・・。でも久しぶりに楽しく読めるラノベで、これは大当たりでした。


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